オペラは、音楽・演劇・美術・照明・衣装など一体となって
一つの作品を生み出す総合芸術です。
歌劇に音楽が重なり、歌いながら演じていく場面に応じて
衣装や美術（ 大道具 ・ 小道具 ）を背景に物語を盛り上げます。

『 オペラ　opera 』 とは、イタリア語で『 作品 』という意味です。
 

　オペラは 16世紀後半、イタリア・フィレンツェで誕生しました。
古代ギリシャ劇をモチーフに歌うような台詞を用いて進行させることを考え始め、
これがオペラの始まりです。
17世紀には、劇場（ 野外 ）で行われるようになり、
総合芸術の素晴らしさは、観る人をたいへん魅了しました。

日本のオペラの歴史は、明治時代（1894年）東京でゲーテの戯曲をモチーフにした
グノー作 『 ファウスト 』 が上演され、これが日本でのオペラの原点です。
 

皆さまご存知の有名なオペラとして、プッチーニ作 『 蝶々夫人 』
ビゼー作 『 カルメン 』モーツァルト作 『 フィガロの結婚 』 などがあり、
フィギュアスケートの代名詞ともなった曲『 誰も寝てはならぬ 』 は、プッチーニ作 『 トゥーランドット 』 の劇中アリアですね。
アリア・序曲・間奏曲など、オペラ音楽の中でも聞き覚えのある曲が多数あると思います。

　内容は、とりわけ敷居が高いものではなく、おおよそ解りやすいドラマ仕立てで、
戯曲をモチーフにしたものから、オリジナルまで、人間味あふれる作品が多く、
ハッピーエンドから悲劇まで、誰もが感情移入できるものです。

喜歌劇（ オペレッタ ）では、
甘美なメロディーにのせたテンポのよい内容（ 笑いにホロッと涙あり ）で
楽しい作品が数多くあります。

『 観る 』 『 聴く 』 を堪能。　『 演じる 』 を楽しむ。　そして『 成長 』。
表現しながら、自分を見つめ、違う自分を発見すること。

役者さんがよく言う「 違う人生を体感する 」こと。
物語の内容に共感したり、場面（ 気持ち ）を想像したり、
作者の意図や物語の内容を考えたり、
イメージをふくらませて音に合わせて表現していく楽しさは、充実感でいっぱいです。

作り手みんなで楽しさや喜び（ 時に課題 ）を共有しながら
一つの作品を作り上げていく魅力は奥深く、無限大に広がります。